父と娘の日記

或る70歳台父と40歳台娘の日々ー共通の趣味は、読書、音楽鑑賞(主にクラッシック)、登山、旅行等。

1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記 (幻冬舎文庫) (日本語) 文庫

今週のお題「感謝したいこと」

 

今、こうやって生きていられるのは、家族、友人、周りの人々、皆様のおかげです。

一日一日を大切にし、私も人の役に立てる人間になれるように努力していきたいです。
命の尊さ、生きることの大切さということを、心に刻 んで生きていきたいです。

 

f:id:Tulip01:20201130104912j:plain

 
1リットルの涙 -難病と闘い続ける少女亜也の日記-

著者 木藤亜也
発行日 1986年2月25日
発行元 エフエー出版

1リットルの涙』(いちリットルのなみだ)は、1人の若い女性が中学生の時に発症した難病と闘った実話を記した書籍。各国語に翻訳され、世界中で数百万部が読まれているとされる。
映画化、テレビドラマ化もされた。

 

脊髄小脳変性症医療が発達した現代でさえ未だ治療法がない不治の病。

身体の機能が徐々に失われていき、やがて死に至る。それを食い止める有効な手立ては未だ無い。

前途有望だった少女、亜也さん。

なぜ神様は私を病気にしたのか?

私は何のために生きているのか?

病気が進行して、養護学校へ行かざるを得なくなる。

徐々に歩くことが出来なくなり、這わなければ移動できなくなる。

ペンが握れなくなる‥‥。

一生懸命リハビリに励むのに、どんどん悪くなっていく。

当たり前に出来ていたことが一つ一つ出来なくなっていく恐怖。
周囲からの冷たい言葉。
苦しかっただろうと思うと涙が溢れました。

亜也さんに、いろいろと気づかせてもらいました。
歩けること、一人で食べれること、一人でトイレに行けること。当たりまえ過ぎて意識すらしていなかったことが一人で出来ると言うことが、こんなにもありがたいことなんだ、と気づかせてもらいました。

亜也さんを包む優しい人たちにも涙。
それでも必死に生きようと、時に弱音を吐きながら、苦しみながら、それでも前に進もうとしていたその強さ。

数多くの愚痴や弱音もあるけれど、自分を励ます言葉も綴っていた。

少しずつ進行していく病気に気付きながら、後ろを向いてはいけない、前をみなければ、そういつも言い聞かせていた。

周りに感謝する言葉も忘れない。

自分に出来ることを探そうとしていた。

自分の思いを伝えようとしていた。

なにより、頑張って生きていた。

私達が気付かなかった景色に気付き、敏感な感覚で、この世界を美しい目で見ていた。

その視点の豊かさに感動したし、励まされる言葉に多く出会えた。

彼女は、いつか自分も人の役に立てるようになりたい、そういつも言っていた。

たくさんの人に読んでいただきたい一冊です。