顎関節突起骨折とは
去年の暮れ、父が庭で転倒。切り株に顔を打つけて骨折。
入院し、下顎を切開し、骨折部をプレートで固定する手術しました。
痛くて噛むことができず、おかゆや、柔らかく煮て細かく刻んだ食事を食べていました。
無事に手術も終わりました。
医師には、『高齢なので、骨がちゃんと付くのには3ヶ月くらいかかるでしょう』と言われました。
今は段々と改善傾向にあり、柔らかくたいたご飯や柔らかく煮込んだおかずなど食べれています。
顎関節突起骨折とは
口をあける時、食事をしたり話したりした時に下あごが動きますが、その時の動きの支点になるのが顎関節。
耳の前にある顎関節は側頭骨の下顎窩と下顎の関節頭で構成されます。
この骨が折れるのが顎関節突起骨折。
CTにて骨折線、骨折部位を確認できることもあり、CT撮影が重要。
臨床症状
事故などに遭遇した後に、関節部(耳の前のあたり)の腫れ、痛み、開開口障害など。
特徴的なのはどちらかの奥歯(臼歯)がかみ合わない、または、噛んでも前歯が開いてしまうなどの開咬という状態になります。
治療法
大きく分けて手術をせずに治療する方法と手術による治療があります。
形態と機能の回復が望めるならば、手術による治療も選択肢になりますが、手術をしない保存的な治療と治療成績から機能的な面での予後に大きな差はないとの報告もあります。
骨折の状況や他部位の骨折の合併によって治療法が変わります。
保存的な治療(手術をしない)の場合
1.約1~2週間上の歯と下の歯に特殊な装置を付け、ゴムにより牽引し咬みあわせを改善。
2.骨折部位の安静を図るという意味で上の歯と下の歯を咬ませたままにして固定(顎間固定)。
3.機能回復のために早く積極的に開口訓練を行う。
観血的治療(手術を行って治療する)の場合
骨折部位、折れた骨片の変位に応じて、口の内からの切開、口の外からの切開(下顎下縁切開、下顎後切開あるいは耳前切開など)を選択し、直接的にあるいは内視鏡補助下に骨折した骨を元の場所に戻し、整復固定する手術を行います。